2012年4月23日月曜日

LED 向けのLeeフィルター














LeeフィルターをLEDのクールホワイトで使用すると、タングステンランプの色とは完全に異なる発色になるのを解決するLED ( 6000K )向けの新作が登場しました。


CL104 - Cool LED Deep Amber
CL105 - Cool LED Orange
CL106 - Cool LED Primary Red
CL115 - Cool LED Peacock Blue
CL116 - Cool LED Medium Blue Green
CL117 - Cool LED Steel Blue
CL126 - Cool LED Mauve
CL139 - Cool LED Primary Green
CL147 - Cool LED Apricot
CL158 - Cool LED Deep Orange
 





ETC- SourceFourの新たな時代
















Source Fourという名称は、フィラメントが4つあるHPLランプを元に開発した経緯から名付けられたと聞く。

ETCのスタンダードなプロファイルスポットも、いよいよLED化となり、劇場の照明器具に本格的なLED時代が到来したことを感じさせます。

Source FourのLEDタイプは、カラーのLustr+とタングステンカラー、そして放電管カラーの3種からなり、Lustr+は名前からもわかる通り、7色のLEDで構成される。

すべて大きさも見た目もパーツも光学系もまた照射サイズもスタンダードなソースフォーと共通で、LED化されることで、消費電力を抑えるという大きなメリットがあります。
明るさは、タングステンタイプのLEDソースフォーだと若干ですが、暗くなりますが、色や演色性などは、かなり高いレベルをキープしています。

ETCはこの色温度や演色性など、照射した際の物質が放つ光が正しい色で見えるようにするという点に非常にこだわっており、展示会においても、この正しい色が再現できるという点を強調していました。

 http://www.etcconnect.com/products.family.aspx?ID=30031






2012年4月5日木曜日

本気度を増すRDM&sACN

未だその実態が正確に理解されているとは言いがたいRDMだが、これはあくまでデバイス管理のための仕組みであって、単一の制御プロトコルではない。あくまでデバイスの情報をコントロール側へ返信させたり、機器のパラメーターやモードなどを変更したり、情報を表示したりする作業を、そのプロトコルの存在を意識せずとも使える仕組みである。

RDMはDMX512インフラ上でも使える上に、またイーサネットベースのプロトコルになった場合でもその中に内包される形で機能することができる。そして制御信号のインフラが、DMX512ではなくイーサネットのインフラになるとき、DMXインフラとは異なり、信号を止めることなく通信ができるため、非常にイーサネット上で取り扱うのに相性がいい。

というのも、ネットワークシステムの場合、送信と受信が完全に分離されたフルデュプレックスがスタンダードになったため、コンソールからDMXデータをArtnetやsACN等のイーサネットベースのプロトコルで送信しつつ、情報をバックさせることが可能であり、それを受け取る側がソフトウェアである以上、イーサネットベースのほうが受信も簡単であるためだ。

物理的な接続の仕様は、イーサネットプロトコルに任せ、またそれをアプリケーションに届ける仕組みもTCP/IPに任せることで、余計な仕組みをつくる必要がなく、sACNやArtnetには、最初からRDMデータをやりとりする為の仕様が決められている。よって、それらプロトコルを使うだけで、あとはRDMを受信してそれを表示するためのソフトウェアだけをつくればよいことになる。

こうした効果をより享受するためには、多くのメーカーの互換性や、ユーザーの認知が必要で、また普及を促進するキラーアプリケーションも重要になる。そこで、今月、RDM/sACN Plugfestyと題したConference  が開催される。

これは、全世界の各メーカーやユーザーにアナウンスされており、RDMとsACNの普及を目指して、各社の製品の接続性のテストや情報共有などをテーマにした集まりであると説明されています。わざわざアーティスティックライセンス社も賛同しているというコメントも紹介されており、このプロトコル普及に対するPLASAの熱意のようなものを感じ取ることができる。



2012年4月2日月曜日

ユビキタスなシステム

ユビキタスとは、それがどういうものかを意識せずとも使えるシステムや技術をさす言葉だが、劇場のネットワークシステムに求められる理想的な姿は、このユビキタスなインターフェースであり技術だろう。

今後、劇場における照明機器のチャンネル数は今以上に増大し、DMXインフラだけで対応するのが困難になることは、LED化が叫ばれる現状を見れば想像に難くない。しかしそれだけでなく、見方を変えれば、劇場こそネットワークシステムの恩恵を受けられる設備であるのだから、その効果を最大限に活用する意味でも、今後の劇場設備はネットワークインフラを充実させるべきだと思う。

しかし、これからのネットワークシステムは、過去にあったIT業界のおさがりのような、面倒なシステムではない。過剰なほどの空調設備に加え、設定をどうすればよいのかも判断がつかない難解な装置を文字通り「使わされる」のではなく、より簡単に使えるようになるのが、今後のネットワークシステムであり、ユビキタスなシステムの実現である。

Luminex社で販売されるネットワークスイッチ「GigaCore14R」は、そうしたユビキタスな装置、インターフェースを考慮したもので、ネットワークスイッチにありがちな面倒な設定はすべて自動で行われるように作られる。例えばリダンダントの設定なども、今までのように人が意図して設定するのではなく、自動で経路が計算され、またVLANのようなグルーピングもプロトコルベースで自動的に設定される。

こうした装置の登場は、これまで存在した難解で手間のかかるIT産業のスイッチを劇場から排除し、劇場のテクニシャンたちが、本来の仕事に専念しながらも、問題発生時や必要に応じて、自分たちの力でネットワークを運用することが可能となる。このユビキタスなシステムこそが、劇場のネットワークシステムに求められる重要な要素だと確信するとともに、また一歩、その実現に近づいたことを感じる。