2012年4月5日木曜日

本気度を増すRDM&sACN

未だその実態が正確に理解されているとは言いがたいRDMだが、これはあくまでデバイス管理のための仕組みであって、単一の制御プロトコルではない。あくまでデバイスの情報をコントロール側へ返信させたり、機器のパラメーターやモードなどを変更したり、情報を表示したりする作業を、そのプロトコルの存在を意識せずとも使える仕組みである。

RDMはDMX512インフラ上でも使える上に、またイーサネットベースのプロトコルになった場合でもその中に内包される形で機能することができる。そして制御信号のインフラが、DMX512ではなくイーサネットのインフラになるとき、DMXインフラとは異なり、信号を止めることなく通信ができるため、非常にイーサネット上で取り扱うのに相性がいい。

というのも、ネットワークシステムの場合、送信と受信が完全に分離されたフルデュプレックスがスタンダードになったため、コンソールからDMXデータをArtnetやsACN等のイーサネットベースのプロトコルで送信しつつ、情報をバックさせることが可能であり、それを受け取る側がソフトウェアである以上、イーサネットベースのほうが受信も簡単であるためだ。

物理的な接続の仕様は、イーサネットプロトコルに任せ、またそれをアプリケーションに届ける仕組みもTCP/IPに任せることで、余計な仕組みをつくる必要がなく、sACNやArtnetには、最初からRDMデータをやりとりする為の仕様が決められている。よって、それらプロトコルを使うだけで、あとはRDMを受信してそれを表示するためのソフトウェアだけをつくればよいことになる。

こうした効果をより享受するためには、多くのメーカーの互換性や、ユーザーの認知が必要で、また普及を促進するキラーアプリケーションも重要になる。そこで、今月、RDM/sACN Plugfestyと題したConference  が開催される。

これは、全世界の各メーカーやユーザーにアナウンスされており、RDMとsACNの普及を目指して、各社の製品の接続性のテストや情報共有などをテーマにした集まりであると説明されています。わざわざアーティスティックライセンス社も賛同しているというコメントも紹介されており、このプロトコル普及に対するPLASAの熱意のようなものを感じ取ることができる。



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